オペラパレスはすぐそこに カルメン
私がオペラ通いをするようになってから、1年経ったんですね。しみじみ。オペラの世界にいると時代も舞台も価値観も日本からぶっ飛ぶので現実を忘れがちだけど、実社会ではサラリーマンのひとりです。
で。友人から、初めての人には観やすいと思うよ!と笑顔で誘われた記念すべき第一回。
それまでは、オペラって格式高くて、特別な日に、マダムとかが行くものでしょう・・・?と思っていました。私はクラシックピアノを5歳から17歳まで習っていたのでまだ抵抗が少ない方だったと思います。いわんや多くの新社会人をや。
演目開始早々思ったのは、
聞いたことある曲ばっかじゃん!
運動会のかけっこのBGM、カルメンのメインテーマ、
誰でも一度は聞いたことあると思います。
要は、たまに聞くけどファンではないアーティストのライブに行って、コレ小さい頃聞いたことある!さすが名曲だけあるじゃん!みたいな軽いノリ。
オペラは歌と演技で魅せるスタイル。
セリフはすべて歌で、日本語訳が舞台端にスクロールされます。
カルメンのストーリーは明解で破天荒。
でも、第3幕ではカルメンはすでに他の男に心移りしている。
え、そんなのアリ?一大叙事詩を奏でながら、軽々しくていいの?
少女漫画でもそんなに簡単に心変わりしたら、読者が離れていくよ??
でも幕が閉じると観衆は拍手の嵐で歓迎の意を告げていました。
カルメンという炎きらめくかのような強い女性の魅力自体を楽しむ舞台なのだろうなと
納得しておきます。
オペラに行こう!愛の妙薬
あらすじ
舞台はフランスとスペインの国境にある村。純朴な農民ネモリーノは、女農場主アディーナに恋をしています。色男を気取る軍曹がアディーナに言い寄るが、アディーナはなかなか応じません。ネモリーノも勇気を出して告白するも、あしらわれてしまいます。
そこで薬売りの博士に出会い、惚れ薬を得るも
ネモリーノの思いが純朴で、お馬鹿さんで。
めぞん一刻の五醍くんみたいでした。軍曹は彼かなあ。笑
ネモリーノが可愛くていとおしい、と思うか
あまりにも頭が足りない、と思うかは、女性によって分かれるのでは、と思います。笑
今までも何作品もオペラを観てきて、いい舞台は
演目ではなく役者がつくるものだなと思います。
ネモリーノの純朴さ、
アディーナのさみしさと小悪魔らしさ、
全ての役者がそろって、素晴らしい舞台でした。
オペラパレスはすぐそこに
私がオペラにハマり始めたのは1年半前。友達から、
新国立劇場では、25歳以下はS席チケットがたったの5,000円だよ、と悪魔の誘いを受け、どう考えても5000円が安いとは思えないのに一度行ったら見事にハマりました。くう。
新国立劇場は国内で唯一オペラ専用劇場’オペラパレス’を有しています。アクセスも新宿駅の隣と良く、頑張れば仕事帰りにオペラ鑑賞できます。もう、オペラパレスって響きがステキで、それだけでもう自分が格好良くなった気分になれます。笑
といっても、ドレスコードも厳密になく、オフィスカジュアルで十分。
今まで見てきたオペラ・バレエ・劇は以下のラインナップ。感想を順次挙げていきます!
◇オペラ(タイトルから感想記事に飛べます)
■蝶々夫人:ジャコモ・プッチーニ(2017/2講演)
■ルチア:ガエターノ・ドニゼッティ(2017/3)
■オテロ:ジュゼッペ・ヴェルディ(2017/4)
■ジークフリート(『ニーベルングの指輪』第2日):リヒャルト・ワーグナー(2017/6)
■神々の黄昏(『ニーベルングの指輪』第3日):リヒャルト・ワーグナー(2017/10)
■椿姫(2017/11)
■ばらの騎士:リヒャルト・シュトラウス(2017/11)
■こうもり:ヨハン・シュトラウスⅡ世(2018/1)
■ホフマン物語:(2018/3)
◇バレエ
■コッペリア(2017/2)
■シンデレラ
■ホフマン物語(2018/3)
◇劇
■白蟻の巣(2017/3)
■かがみのかなたはたなかのなかに
「会社はウチだけじゃないから」という枕詞と共に仕事を教わるフシギ
私は社会人生活がはじまってもうすぐ2年になります。
一度部署異動を経験し、色々な先輩・上司の皆様に教わってきましたが、
特徴的なことがあると、ふと気が付きました。
その職場で仕事がデキると評価されている人から、仕事をいただいたり、マインドを注意されるとき、大概枕詞として
「あなたがどんな会社でも通用するように育てたいから」
「会社はウチだけじゃないから」
と言われるのです。その方が転職経験がある、なしに関わらずです。
ウチの職場で仕事を覚えるための指導をしているのに、
逆説的だなあと面白いです。笑
これは、2つ理由があるのかなと思いました。
1つ目に、仕事ができる方自身が、日頃から自分の市場価値を算段しているから。他社でも通用するかという観点で仕事を覚えるから仕事ができるようになった、という順番かもしれません。ともあれ、それであれば教える時もそのマインドが言葉になります。
2つ目に、私が他社で通用するように育てられ、周りから他社でも通用するように見られる、という循環ができているからではないかと。
・まずOJTから他社でも通用するようにと、仕事のマインドを教わりました。
・次に2年目の異動先で、tableauというBIツールを使って財務・マーケティング効果のレポーティングをしました。仕事を教えてくださった先輩は、「仕事はいくらでも代わりがいるんですよ」が決まり文句なのに反しその部署で代わりがいない業務をしている方でした。おそらく、先輩のマインドも受け取っていたと思います。
その頃にはリーダーから「転職しないでね」と言われ、先輩からは「他社でもすぐ通用するスキルですよねー」と頷かれていました。
・次に、分析業務の上司から、他社でも通用するからとSQLを教わっています。
私は転職したいなんて一言も言っていないのに。笑
キャリアは10年後どうなっているかが勝負だ!と偉い人が言っていた。
そういう意味ではいいのかもしれないけど、
私はWebマーケティングやコンテンツディレクター職に異動したいんですー!!
少しずつ希望の仕事に近づけていただいているので、これからも伝え続けてみます。笑
「これも修行のうち」草薙龍瞬 著 HSPの人が生きるために必須のチカラ
2016年4月に刊行された本なので、書評にしても遅すぎますが。苦笑
3月に読んだ本の中で、自分にヒットしました。(私は毎月5冊ほど読みます)
これも修行のうちには、HSPの人が生きるために必須のチカラが書かれています。
自分がHSPだと知り、認めた方なら、すでに別の書で、同じ内容を学んでいらっしゃるかもしれません。
突然ですが、私はHSPです。
最近は書店で関連書も並んでいるので、ご存じの方も多いかもしれません。
highly sensitive personの略で、物理的な光・音だけでなく、他人の感情の機微に敏感に気が付いてしまう人のことです。
誰だって辛い経験を乗り越えて生きているのに自ら敏感だというのは、自意識の問題ではないか、というと
私は半分当たっているし、半分違うと思います。
当たっていると思う部分は、「HSPだから」を免罪符にして自分の不幸を嘆く人生は、本人にとっても周りにとってもあまりオススメできるものではないこと。
違うと思う部分は、やはりHSPは異常レベルで周りの刺激に対して繊細です。
たとえば、職場で自分に笑顔で「ありがとう」と言った人それぞれの言葉の含みまで読み取ってしまいます。
また、友人宅の玄関ドアを開けて中に入った途端、家には誰がいてどんな感情状態か察してしまい、また家族仲が悪ければすぐに自分自身もシンクロして気分が悪くなってしまいます。
社会人として働く上では、相手の気持ちを察し、先回りして思いやることはとても大切だと思います。ですが、HSPは、相手が自分と関係ないことにより不機嫌で自分に当ってきたとき、基本的に善良で、防衛するのが苦手です。『なんだよコイツ自分に当ってきて』と考えるのではなく、『自分が何かしただろうか・・・』とオロオロする傾向が強いかと思います・・・。
HSPの方は、こうしたHSPの特徴を理解した上で、社会人生活を送っていらっしゃるのだと思います。「ふつー」に生きること、平日働いて、土日にたまに友達とランチして、といっただけで疲れます。笑
この本でよかったと思った知恵は以下です。
・P43~46 疲れたときは「感覚に帰る」===================
(要約)ムシャクシャしたとき「気分転換に別のことをする」「楽しいことで憂さを晴らそう」とするのはよくやることですが、これは間違った方法かもしれません。間違いといえるのは、いずれも「別の問題・悩みを引き起こしている」からです。
たとえばストレス解消にと、つい「食べる快楽」に走る場合、元からある不満(仕事・人間関係など)がそのままだと、過食・肥満につながるだけかもしれない。これでは「正しい行動」とは言えない。
反応し続ける限り疲れは取れない。反応を止める基本は「感覚を意識する」こと。その状態をマインドフルネスと呼びます。
====================================
反応を止める方法はぜひ本書を読んでいただきたいのですが、
HSPの人は上記を読んだだけで、ある程度ですが、どういった行動をとるのかイメージできるのではないでしょうか・・・・?
HSPは自分の感情すらつぶさに正確に読み取ってしまうので、内省は得意かと思います。
ひとりでも多くのHSPが、少しでも楽に生きられますように・・・自分も含めて。
土日は引きこもって刺激を遮断しないと、平日持ちませんね。苦笑
ホフマン物語 オペラバージョン
今回はホフマン物語のオペラを観てきました。ストーリーは前回からどうぞ。
同じ演目をバレエ、オペラでそれぞれ観て面白かったのは、
オペラの方が舞台装飾、ストーリーの自由度が高いということ。
第1幕の人形の女の子に恋をするストーリーでは、
人形は紅白歌合戦の小林幸代のように仕込みたくさんのド派手な舞台衣装で、
イヤもうこれ完全にホフマンのことおちょくってるでしょwwwwという構成でした。
バレエは踊りによってストーリーを語らないといけなくて、またダンスの形式にもある程度の規格があります。
一方でオペラはそんなことなくセリフでカバーできるので、のだめがイメージしたらこんなかなあ・・・と思わせる奇妙奇天烈な世界観を作り上げていました。
面白かったです。
後味として感動の余韻はないです。舞台装飾が面白かった。
仕事における優しさ
職場における優しさってなんだろう、と思う。
私は、OJTから「仕事はどこまで相手を思いやれるかだよ」と言われて育ち、
そのマインドでいる。
メール1通でも相手の手間をかけさせないように、URL貼り付けや日程に曜日記載はもちろん、アクションを起こしていただきたければそのために必要な情報はすべてこちらで集める、など徹底してきた。
でも、職場の先輩は来週5日間、19時から20時まで開催予定のセミナーを、2営業日前になって『再来週に変えます』としれっと連絡される。
その日の夕方になって、この資料今日までに作ってください、などこちらの都合を考えない発言をしてくる。
それって、全く思いやりがない、と感じる自分がいる。
でも、「自分はこんなに気を使っているのに!」とあまりにキッチリしすぎると、周りとしてはむしろやりにくくなるのも分かる。そして、自分自身が周りを許してあげられなくなる。
私が尊敬する、仕事ができる先輩・上司は、
自分は相手を思いやり、かつ相手から思いやりないことをされても気分を害したりせず、スマートにその仕事は断わったり、自分でその仕事を引き受けて高速スピードで処理されていたりした。
仕事ができる人の特徴として、「常にご機嫌でいること」はよく挙げられるが、
周りがよく見えていらっしゃる方ほど、ご機嫌を保つことは本当に難しからこその特徴なのだなと思う。
私は周りへの思いやりもまだまだだし、周りの気持ちを汲むのもまだまだで、
今週もへなちょこながらお仕事を終えました。