「これも修行のうち」草薙龍瞬 著 HSPの人が生きるために必須のチカラ
2016年4月に刊行された本なので、書評にしても遅すぎますが。苦笑
3月に読んだ本の中で、自分にヒットしました。(私は毎月5冊ほど読みます)
これも修行のうちには、HSPの人が生きるために必須のチカラが書かれています。
自分がHSPだと知り、認めた方なら、すでに別の書で、同じ内容を学んでいらっしゃるかもしれません。
突然ですが、私はHSPです。
最近は書店で関連書も並んでいるので、ご存じの方も多いかもしれません。
highly sensitive personの略で、物理的な光・音だけでなく、他人の感情の機微に敏感に気が付いてしまう人のことです。
誰だって辛い経験を乗り越えて生きているのに自ら敏感だというのは、自意識の問題ではないか、というと
私は半分当たっているし、半分違うと思います。
当たっていると思う部分は、「HSPだから」を免罪符にして自分の不幸を嘆く人生は、本人にとっても周りにとってもあまりオススメできるものではないこと。
違うと思う部分は、やはりHSPは異常レベルで周りの刺激に対して繊細です。
たとえば、職場で自分に笑顔で「ありがとう」と言った人それぞれの言葉の含みまで読み取ってしまいます。
また、友人宅の玄関ドアを開けて中に入った途端、家には誰がいてどんな感情状態か察してしまい、また家族仲が悪ければすぐに自分自身もシンクロして気分が悪くなってしまいます。
社会人として働く上では、相手の気持ちを察し、先回りして思いやることはとても大切だと思います。ですが、HSPは、相手が自分と関係ないことにより不機嫌で自分に当ってきたとき、基本的に善良で、防衛するのが苦手です。『なんだよコイツ自分に当ってきて』と考えるのではなく、『自分が何かしただろうか・・・』とオロオロする傾向が強いかと思います・・・。
HSPの方は、こうしたHSPの特徴を理解した上で、社会人生活を送っていらっしゃるのだと思います。「ふつー」に生きること、平日働いて、土日にたまに友達とランチして、といっただけで疲れます。笑
この本でよかったと思った知恵は以下です。
・P43~46 疲れたときは「感覚に帰る」===================
(要約)ムシャクシャしたとき「気分転換に別のことをする」「楽しいことで憂さを晴らそう」とするのはよくやることですが、これは間違った方法かもしれません。間違いといえるのは、いずれも「別の問題・悩みを引き起こしている」からです。
たとえばストレス解消にと、つい「食べる快楽」に走る場合、元からある不満(仕事・人間関係など)がそのままだと、過食・肥満につながるだけかもしれない。これでは「正しい行動」とは言えない。
反応し続ける限り疲れは取れない。反応を止める基本は「感覚を意識する」こと。その状態をマインドフルネスと呼びます。
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反応を止める方法はぜひ本書を読んでいただきたいのですが、
HSPの人は上記を読んだだけで、ある程度ですが、どういった行動をとるのかイメージできるのではないでしょうか・・・・?
HSPは自分の感情すらつぶさに正確に読み取ってしまうので、内省は得意かと思います。
ひとりでも多くのHSPが、少しでも楽に生きられますように・・・自分も含めて。
土日は引きこもって刺激を遮断しないと、平日持ちませんね。苦笑